清水には今季開幕時Ｊ１最多の３５人が在籍していたが、平均年齢２３歳の若いチームからは"ギラギラ感"が感じられなかった。
練習での球際や、空中戦で競り合う意識が希薄。居残り練習する姿もほぼ見られない。

「戦える選手」を掲げた田坂監督就任以降は対人練習が増えたが、軽率なプレーを繰り返す"悪癖"は修正されず。
ある選手は「（過度の接触プレーが禁止される）"フットサル選手か"と思うときがあった」と厳しく指摘した。

７月にＧ大阪へ完全移籍したＦＷ長沢は「ヤットさん（遠藤）にでも、みんなガンガンいく」と練習中から熱気を感じたという。
ＭＦ本田主将も天皇杯で準優勝した１０年シーズンを振り返り「今は競争意識が少し低い。

自分はテルさん（伊東）からポジションを奪いたいと思ってやってきた」と物足りなさを訴える。
ただ、主将として「そういうところを選手に伝えていなかった自分にも責任がある」と反省した。

球際への意識の差が、試合の要所で見られた。

第１ステージ第１５節の浦和戦や同１７節のＦＣ東京戦では数的有利にもかかわらず失点。

第２ステージ第１２節の広島戦はファウル覚悟でカウンターを止めれば失点は防げた。
「寄せるところで寄せきれない。つぶせるところでつぶせなかっとた」ＦＷ鄭大世（チョンテセ）は悔やむ。

Ｊ２では個々の技術で勝る清水に対し、空中戦や肉弾戦を挑んでくることが想定される。
競争意識と球際。教訓を生かし、来季への糧にすることができるか。

スポニチアネックス 10月24日(土)10時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151024-00000076-spnannex-socc