Ｊ２福岡が、柏ヘッドコーチで元日本代表ＤＦの井原正巳氏（４７）に来季監督の就任を打診していることが１日、複数の関係者の話で分かった。

福岡は今季Ｊ２で３９試合５３失点。現役時代「ミスターマリノス」「アジアの壁」と呼ばれる名ＤＦだった井原氏に守備の面からのチーム再建を託すほか、知名度を生かして「九州にアビスパあり」をアピールするのが狙いだ。

井原氏は現在、柏のヘッドコーチを務めているが、契約は今季限り。監督不在の際にリーグ戦や天皇杯の指揮を代行した経験があるものの、受託すれば初めてＪ監督に就任する。日本代表として９３年「ドーハの悲劇」や、９８年「Ｗ杯初出場」のメンバーだった同氏は、豊富な経験を背景に福岡をＪ１復帰に導くことを期待されている。

スロベニア人のプシュニク監督が率いる福岡はこの日、ホームで松本に１―２で敗れ、Ｊ２で３年目となる今季もＪ１復帰の可能性が完全に消滅した。
Ｊ１初昇格を喜ぶ松本イレブンの姿をホームで目の当たりする屈辱も味わった。

過去には３度のＪ２降格を経験しているが、そのうち２度は４年かけてＪ１に復帰した。"勝負の４年目"となる来季「井原アビスパ」でＪ２を勝ち抜きたい。

◆井原　正巳（いはら・まさみ）１９６７年９月１８日、滋賀・水口町（現甲賀市）生まれ。４７歳。
筑波大から９０年に日産自動車（現横浜Ｍ）へ入団。磐田―浦和と移籍し０２年に引退した。
日本代表では主将として９８年にフランスＷ杯出場。０９年から柏のヘッドコーチを務めている。
Ｊリーグ通算２９７試合５得点。日本代表通算１２２試合５得点。

http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20141101-OHT1T50267.html